ヨコハマトリエンナーレ

8月8日(月)

目黒で大学院のお姉さん方と夜を徹してカラオケ。
僕を元気付けてくれようとしてくれた。
本当に優しい先輩方だ。

8月9日(火)

大阪に住むナブーが上京。
昼過ぎに起き、イタリアンでランチ。
その後バッティングセンターに行き、多摩川河川敷で軽くキャッチボール。
ナブーは2球目を投じた瞬間、肩を痛める。
夜は40君の家で3人でまったり。

8月10日(水)

ナブーと「ヨコハマトリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR ―世界はどこまで知ることができるか?―」に行った。

横浜美術館日本郵船海岸通倉庫→黄金町バザール

この順番で回った。
展示会場間の移動はすべて無料送迎バス。
10から15分おきに来るのでこれはかなり便利だ。

前売り券を購入する暇がなかったので、横浜美術館の券売所で
すべての会場に入場することができる特別連携チケット(学生1,200円)を購入。
かなりお得。


2時間くらい掛けて横浜美術館をじっくり見学。

(写真は横浜美術館のエントランスに設置されているオブジェ。ライアン・ガンダー「本当にキラキラするけれど何の意味もないもの」)

僕はとりわけマッシモ・バルトリーニの「オルガン」(2008)という作品と、
ライアン・ガンダーの「何かを描こうとしていたまさにその時に私のテーブルからすべり床へと落ちた一枚の紙」(2008)に魅力を感じた。

後者は無数の水晶玉が床に散乱しているインスタレーション作品。
水晶玉の中にはタイトル通り「一枚の紙」の「姿」が浮かんでおり、
ひらひらと紙が床へ落ちていく瞬間が水晶の中に閉じ込められている。

水晶の中に瞬間を切り取るということに美しさを感じた。


バスに10分弱揺られて日本郵船海岸通倉庫に到着。
ここも2時間弱楽しみながら見学した。
「楽しみながら」と言ったのは、観客参加型の作品が多かったからだ。

(写真はりヴァーネ・ノイエンシュワンダーの「プロソポピーア」。まさに観客が主体的に参加できる作品で、文字の配列を変えて我々のニックネームである「NAVUX」、「LUKAS」を作成。記念になった。”ナブーとルーカスは昼間も夢中”と名づけた。)

この展覧会場でとりわけ魅力的だったのが、リナ・バネルジーの「お前を捕まえてやるよ、おじょうちゃん!」(2009)である。

作品の中に、観客が様々な視点で見ることを促すような仕掛けがあったことが理由だ。
敷き詰められた貝殻や兵隊の人形、馬のフィギュア、光源を持った蚊帳のように天井から吊るされた布。
雑然としながらも妙な調和があり、なおかつ美しさもある。
見ていて飽きなかったし、こんな世界があったら住んでみたいと思えた。

すべての展示を見終わり、偶然入ったミュージアムショップで珍しい本を見つけた。
『第19回オマージュ瀧口修造展 阿部展也』(佐谷画廊、1999年。)だ。
古本屋でも見かけたことのない本が新品で売られていた。
なぜだろう。
阿部展也について調べが浅かったので、これを機に勉強しようと思う。


バスに揺られること20分弱。
黄金町に到着した。
国内外問わず様々な作家たちが、黄金町に滞在して多様なプロジェクトを展開するという。

街をあげて芸術をバックアップする動きにこれからの可能性を感じた。
このような土壌から芸術が生まれてくれば、作品が孤立することもないし極度に専門化することもない。
常に何かが生まれる瞬間に立ち会える環境、それが生活に寄り添うことで、
そこに住む人や訪れる人は感性が豊かになるだろう。
想像力が育まれるだろう。

家屋の2階にモグラのオブジェがあったり、

街を走る川に掛かる橋の下に人型のパネルがあったり、

とにかく街中に楽しみがたくさんあった。


ナブーと僕はたくさんのことを話し合ったり、考えたり、想像したり、
心が豊かになった実感とともに家路についた。

11月6日まで開催されているようなので、もう少し涼しくなったらまた行こうと思う。

だって今日は本当に暑かったから…日焼けがヒリヒリ。